
子供は真っ黒に日焼けしているほうが健康的だと昔は誰もが思っていましたし、母子健康手帳にも『日光浴のすすめ』という項目があるほど、日光浴は健康に良いと信じられていました(1998年に母子健康手帳から日光浴の項目が削除されました)。
しかし紫外線の悪影響(皮膚がん・白内障など)が徐々に分かってきたことから、紫外線対策(UVケア)先進国のオーストラリア、アメリカでは1980年代頃から、日本でも1990年代に入り、ようやく紫外線対策を積極的に行うようになってきました。
特に皮膚癌発症率が高いオーストラリアでは、小学校で紫外線の悪影響について教え、国をあげて子供を紫外線から守るように徹底しているのです。
子供のころ、特に若いうち(10歳よりも5歳、5歳よりも1歳という意味)に紫外線を浴びた量が多いほど、大人になって皮膚癌を発症する確率が高くなり、皮膚ガンを発症する年齢も若くなる事が分かっています。
さらに若い頃に紫外線を浴びれば浴びるほど大人になって早く紫外線が原因によるシミ、シワ(光老化)も出やすくなることが分かっています。
皮膚がんや、しみ、しわは大人になってから気になりますので、私たち日本人は大人になってから紫外線対策(UVケア)を意識することが多いのですが、子供の時に浴びた紫外線の影響はその時にはすぐに出ず、大人になってから出てくるので、子供の頃、若ければ若いうちに紫外線対策を行うことが非常に重要なのです。
例えば・・・
○1歳時に紫外線を大量に浴びた(その後はUVケアを徹底した)
⇒18歳で皮膚癌に!
○5歳時に紫外線を大量に浴びた(その後はUVケアを徹底した)
⇒28歳で皮膚癌に!
○10歳時に紫外線を大量に浴びた(その後はUVケアを徹底した)
⇒38歳で皮膚癌に!
上記はあくまでも例えばの話ですが、若い頃に紫外線を大量に浴びるほど皮膚がんを発症する年齢も若くなり、子供の頃、紫外線を浴びた年齢が1歳違うだけで皮膚ガンを発症する年齢は大きく違ってくることも分かっているのです(上記の例で言うと、1歳と5歳、4歳違うだけで皮膚ガンを発症する年齢は10歳も違ってくるのです。実際はこれ以上に違ってくるといわれています)。
以上のように、紫外線対策は若ければ若いほどよいので、赤ちゃんの頃から両親が子供の将来のために気をつけてあげることが非常に重要なのです。

人間が一生涯に浴びる紫外線量のうち、約50%は18歳までの子供の頃に浴びていると言われています。
ようするに、いかにして子供の頃に紫外線を浴びないようにするか、いや、子供は外で遊び、スポーツをすることも大切なので、いかにして子供に紫外線対策(UVケア)を徹底させるかが非常に重要なのです!
では具体的に子供に対してはどのような紫外線対策が有効で効果的なのでしょうか?
~紫外線が強い時間帯(正午前後)は日光に当たらないようにする~
日光に浴びるとよくないからといって活発な子供を1日中、部屋の中に閉じ込めていくわけにもいきませんが、1日のうち紫外線量が最も多く強い正午前後(10時~14時)の外出を控え、外での活動はできるだけ1日のうちでも紫外線量が少ない早朝、夕方にするようにするだけで、かなり紫外線を浴びずにすみます。
特に日の出、日の入り時は紫外線がほとんどありませんので、可能であればその時間帯に外出するようにしましょう。
~子供が外で思いっきり遊べる環境を整える~

紫外線量が多い時間帯(10時~14時)は子供が遊ぶ時間帯でもありますので、正直この時間帯に外出を控えることは難しいことも現実です。
ですので、子供が遊ぶ場所くらいは大人が子供を紫外線から守ってあげるようにしたいものです。
例えば近所の広場などに大きな木を植えたりテントを張り、日陰を作るようにする。これは個人では難しいかもしれませんが町内会などで積極的に行えばそれほど難しくありません。
このようにして子供たちが紫外線を気にすることなく、外で思いっきり遊べるような環境を大人が作ってあげることも必要かもしれません。
~紫外線対策を徹底する~
子供の場合、部屋に閉じ込めっていると精神的にも肉体的にも良くありませんので、積極的に外で遊ばせてあげたいものです。そこで外出時や外で遊ぶ時は紫外線対策を徹底させるようにしましょう。例えば・・・
○外出(通学)時は帽子を被り、暑くてもできるだけ長袖を着るようにする。
○半袖などで肌を露出する際は必ず日焼け止めを塗る(子供は出来るだけ低刺激のものを)。
○ベビーカーには日よけをする。
○海、プールなどで遊ぶ時、水面から上がっている時は日陰(テント・パラソルの下など)で休んだり、直射日光が当たらないようにバスタオルをはおり、日焼け止めをこまめに塗りなおす。
など、外出時は最低限、上記のような紫外線対策を行いましょう。
~子供自ら紫外線対策を行うように指導する~
大人(親)がいくら頑張って紫外線対策を子供に行おうとしても、子供は訳がわからず嫌がるものです。
ですので、紫外線を浴びることは健康、美容によくないことを子供に教え、親が言わなくても子供自らUVケアを行うようにすることが最も大切かもしれません。
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